先日、エボラの記事を書いていたら、「対処療法」と書きそうになった。言われてみれば「対症療法」だとは知っていても、うっかり「対処療法」としてしまいそうだ。
岩波国語辞典を引くと、
(病気の原因に対する治療ができない場合)とりあえず患者の症状に対応して処置する治療法。比喩的に、根本的な解決ではなく、現れた情況に即して行う処置のしかた。
「地価高騰への━」
出典: 『岩波国語辞典 第七版』
とある。比喩的な用法が広まり、ついつい「対処療法」と使ってしまうのかな?
岩国では触れられていないが、ちなみに対義語は「原因療法」という。岩国では立項が無いが、三省堂『大辞林 第三版』では
疾病原因の除去を目指した治療法。化学療法や血清療法、手術による摘出など。 ⇔ 対症療法
出典: Weblio 辞書 三省堂『大辞林 第三版』https://www.weblio.jp/content/原因療法#SSDJJ
とある。対症療法と違って、こちらは日常用語としては使われないね。いや、どんどん使ってみようかな?